倫理観が終わり散らかしている

思ったことを書き連ねる場所

LegionTD2の魅力を伝えたかった記事

LegionTD2とは

store.steampowered.com

youtu.be

↑まずは見てほしい

元々はWarcraft3のMODとしてリリースされたタワーディフェンスゲームをスタンドアローン版としてリメイクしたゲーム。なので2。

2017年11月に発売され、シンプルかつ奥深いゲーム性からカードゲームオタクやストラテジーオタクによるカルト的な人気を獲得した。

しかしシンプルすぎる(華がない)。奥深すぎる(初心者に優しくない)。が故に敷居が吊り上げられてしまい、大流行までに至らなかったゲームとも言える。悲しい。

本記事はLegionTD2をそれたらしめる要素のみを噛み砕いて説明することで、その敷居を下げることを目的としている。布教用の記事としてフレンドに送り付けてほしい。


ゲームの内容やプレイ動画に興味を持った際にはこちらを参照。

note.com

youtu.be

ゲーム説明

最も説明が難しく、また複雑な部分なので、あまり細かいことは書かない。

LegionTD2の高いゲーム性を生み出している一番面白いところだけを、一般的なタワーディフェンスゲームと比較しながら見ていこう。

一般的にタワーディフェンスは次のような手順で構成されるゲームである。

  1. 無数の敵が味方の本拠地を狙って侵攻してくる(ウェーブ)
  2. プレイヤーはゴールドを使用して、施設またはミニオンを配置し攻撃、その侵攻を防ぐ
  3. 敵は間を置いて、より強いウェーブを仕掛けてくる
  4. プレイヤーはウェーブを倒して得られるゴールドでより強い防衛ラインを築く
  5. (以下3、4の繰り返し)

タワーディフェンスのエッセンスはたったこれだけで、ここに敵・味方の駒の種類が豊富であったり、駒の相性があったり、プレイヤーによる効率的な配置などのゲーム性・戦術性が加わってくる。LegionTD2はこういった一般的かつシンプルなゲーム性のTDに様々な肉付けを行うことでより高いゲーム性を実現したのである。

  1. 無数の敵が味方の本拠地を狙って侵攻してくる(ウェーブ)。これを2対2の対人戦として行う。
  2. プレイヤーはゴールドを使用して、施設またはミニオンを配置し攻撃、その侵攻を防ぐ。プレイヤーはゴールドとは異なるミティウムという通貨を使用してウェーブ毎に傭兵を雇い、相手に送られるウェーブに戦力を追加できる。
  3. 敵は間を置いて、より強いウェーブを仕掛けてくる。プレイヤーはミティウムを集める鉱夫をゴールドで雇うことで、ミティウムを稼ぎ出し、より強い傭兵を雇う。
  4. プレイヤーはウェーブを倒して得られるゴールドでより強い防衛ラインを築く。プレイヤーたちは防衛ラインを築き上げ、傭兵を送り送られ、最終的に敵の本拠地を破壊したチームの勝利となる。

 

まず大きな変更点として

  • PvEから2対2のPvP
  • ミティウム鉱夫の追加による新しい経済システム
  • 敵に送られるウェーブに加わる駒、傭兵の追加

が挙げられる。

・PvEから2対2のPvP

Legionは2対2のPvPで行われる。

プレイヤーたちは意思疎通をし合い、相方が防衛ラインを突破された(以下リーク)際にはカバーを行ったり、傭兵を送るタイミングを合わせたりして、敵の本拠地を破壊する。

・ミティウムや鉱夫の追加による新しい経済システム
・敵に送られるウェーブに加わる駒、傭兵の追加

←ミティウムくん

←鉱夫くん



↑傭兵のみなさん(画像上)

 

ミティウムはゴールドとは全く違う通貨で、ゴールドを支払って鉱夫を雇うことで毎秒生産できるようになる。

プレイヤーはミティウムを使用することで傭兵を相手のウェーブに追加することができる。

ミティウムを使用した分だけ、ウェーブ終わりに獲得できるゴールドが増加する。(つまりウェーブを倒すことで得られるゴールドとミティウムの使用で得られるゴールドの二つの収入源がある)

LegionTD2の経済システムは次のようなサイクルで説明される。

何が面白く、何が難しいのか

この経済システムや傭兵の存在がLegionTD2のゲーム性と独自性を極限まで高めている。

鉱夫を雇いまくるとミティウムの生産量が上がり、収入がグンと増える。しかし鉱夫にゴールドを使い過ぎると防衛ラインが貧弱になり、リークが増える。盤面が貧弱なタイミングで傭兵を送られてしまうとそれだけで勝敗が決してしまうことがある。鉱夫の数と防衛ラインの強さは常にトレードオフの関係にある。

LegionTD2の経済システムは実にシンプルだ。だがシンプルが故に全ての要素がお互いに共鳴し合い、混沌としたエコシステムを形成している。そのため”絶対的な答え”を導き出すことが非常に困難であり、プレイヤーは正答の近似値を探りながら進み続ける必要がある。

ゲーム内ではそのシステムが置いてあるだけであり、その先は全てプレイヤーに任されている。序盤で述べたシンプルかつ奥深いゲーム性はここで担保されている。(上位プレイヤーも”これわかんねえ!””それいけんの?””ダメだこれ!”と叫びながらプレイしている)

プレイヤーの持つ資源は全て、いつ・どのように使っても構わない。上位プレイヤーは最大効率でゲームを進めるために「防衛ラインの構築理論」「ミティウムの適切なセーブ」「駒同士の相性による投資のタイミング」などの座学を既に済ませている。

初心者はこれらの知識が圧倒的に不足しており、ゲームを始めても「何が起こっているんだ?」「どうすればいいんだ?」となってしまう。この不親切さがLegionTD2の青天井の敷居を形成している。

LegionTD2の面白さは「ゲーム知識の充足(ミクロ知識)」「経済システムの理解(マクロ知識)」により「自分独自の戦術が思いのままに組める」ことにあり
LegionTD2の難しさは「ゲーム知識の学習が難しい」「複雑に絡み合う経済システムの把握が困難」なことで、「自分のやってることが正しいのか分からないし、なんかリークしまくってるし、鉱夫全然足りないし、とんでもない量の傭兵送られてボコられてるから頭おかしくなりそうなんだけど」となってしまうことにある。

まとめ

今回はシステム面の説明を行っていたが、そもそものタワーディフェンスゲームとしてのクオリティは間違いなく最高峰にある。

  • タワーディフェンスが好きな人
  • ストラテジーゲームが好きな人
  • オリジナルの戦術を考えるのが好きな人
  • 勉強や実践を通して自分の成長を感じるのが好きな人
  • 負けず嫌いの人
  • リソースのやり繰りをするのがたまらなく好きな人

こんなゲーマーに対して非常にマッチするゲームだと言える。

 

不親切で敷居の高さを解説するだけの記事であったが、幸いにもゲーム内には

などの腕前を鍛えるための機能が充実している。このようなフォローを入れることで、「全然難しくないし、ちょっと触ってみることだけでも楽しいですよ!」と言いたいのだろうか。手遅れな気もする。

ここまで読んでくれた人を、LegionTD2という自ら飛び込んでいかないとハマらなさそうな沼に誘い込んだつもりになって、終わりとしたい。